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Future Vision Of Kyoto 2 「Confused」

「第71小隊の状況はどうか?」
司令部の置かれた前線基地で中尉が尋ねる
「作戦完遂率88.65%、良い結果です」
部下が答える
「しかし...」
「いつもの報告か?」
「はい...」

遠隔操作型陸戦兵器の操縦者は操っている兵器は強力
しかし、操作している人間は殆ど丸腰に近い
以前には無かった事であるが、相手の装備もそれなりに進化を遂げ
操作者の潜伏場所をかなりの確率で探知する技術を持っていた
そのため、強力な火力で相手の殲滅を遂行しても、操作者の多くのモノは命を落とす事になる

その頃 軍の最高機関には ある報告が届いていた

「日本政府からの報告に因りますと 老人の一人が不明に と。。。」
「ふん。。。日本もまだまだ完全とは言えないな。。。」



第71小隊の捜索にあたった部隊から報告が前線基地に届く

「どうやら 操縦者も兵器も不明だそうで」
「? どう言う事だ?」
「監視兵の報告に因りますと 敵軍の兵器により 共に去ったと言う事です」
「。。。」

中尉が知る「日本製戦闘老人」では、相手軍の誘導に従うなどと言う事はあり得ない

「ただ....」
「なんだ?」
「ただ 非公式なのですが...どうやら敵軍の遠隔戦闘兵器も我が軍と同じモノだったと...」
「馬鹿な...」

その40分後 軍の司令室では緊急会議が開かれようとしていた
「今はまだ覚醒したと言う証拠はないが、その危険性が無いとは言えない」
「停止させる方法は?」
「確率では1億分の1、その1がもう出現したのか?」
「レーダーが示したパターンは赤だと言う報告を 疑い では済ませられまい?」
「とにかく こちらからは今はまだ打つ手がないのだから様子を伺うしか無い」
「戦地には空軍の所有する新鋭探査機を出動させ辺りを警戒させよう」

前線も、司令部も、そして....

「母さん、親父の連絡は?」
「...」
「たく何処行ったんだ?もう1週間にもなるのに。。。」

それぞれがそれぞれの場所で
それぞれがそれぞれの混乱をみせていた。
by trequartista5 | 2007-06-22 01:45 | 光と闇
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