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遅まきながら、クラシコ!

友達が昨日小屋に遊びにきて、その時に「クラシコ」のビデオを貸してくれましたので、昨夜はそれを堪能しました。
知らない方も居るかもしれませんので簡単に説明すると、、、
スペインのサッカーリーグ「リーガ・エスパニョーラ」のビッグクラブ、スペインの首都を拠点とする「レアル・マドリッド」、カタルーニャ地方を拠点とする「バルセロナ」の対戦を「クラシコ」と呼ぶのです。
前にも此処で書きましたが、ブランコ将軍統治下、レアルマドリッドは将軍のお気に入りクラブで在り、選手の獲得、ゲームのスケジュール、審判に対する圧力など、サッカーだけでもそれくらいの優位さを得て、かたやバルセロナは当時の母国語である「カタルーニャ語」の使用を禁止され、、、などなど、色々な「政治的背景」なんかも今も引きずる、、、引きずるって表現は、その頃の「話」すら簡単にしか知らない僕の言葉の足りなさなんですが、島国日本生まれの僕には完全には解り得ない問題が今もなお両地方、両チームに多大なライバル心を維持させているそうな。
雑学ですが、レアルマドリーのエンブレムは過去、何度かのモデルチェンジを経て今に至ってます。そのエンブレム、今では他のチームも強さの象徴で在る「王冠」を使用するチームはいくつか在りますが、少し前までは将軍お気に入りの「レアルマドリー」にしか使用が許可されていなかったはずです。
んで、これは推測では在りますがバルセロナのレアルマドリーに対する「敵対心」はレアルマドリーのバルセロナに対するそれとは比較にならないほど強いと。
根拠としてレアルマドリーはチームとしてタイトルを取る事に最大のアイデンティティを見出すのに対し、バルサのそれは「レアルマドリーに勝つ」事だそうな。
日本に於ける「巨人戦にだけは負けたくない!」阪神ファンのもっと気合い入った感じ?。

で、試合の始まる直前の選手入場、、、レアルマドリッド(以下、マドリー)の選手がスタジアムに姿を現すとブーイングの嵐。
テレビ放送時にはエンジニアが「音を絞る」のでそれほどなのですが現地の実況、解説の方が言うにはヘッドフォンで音声を得ていてもお互いの声が聞こえないくらいだそうで。
同じくバルセロナ(以下バルサ)の選手が入場すると、歓声で聞こえない、ってくらい。
で、100年以上の歴史の中で今回のクラシコではバルサのホームスタジアム、「カンプノウ」の観客全員での人文字、その数なんと9万6千人!!!。
その中に巨大垂れ幕。
「カタルーニャ イズ ノット スペイン」!!!。
これほどとは。。。
テレビで観ていても鳥肌立ちました。
試合の方と言えば、既にご存知の方も多いと思いますが、とにかく、バルサが凄い!。
狭いスペースでもスルスルと入り込むデコ、シャビ、エトー、ロナウジーニョ。
特にこの4選手の動き、コンビネーションが素晴らしい。
シャビはゲームを創る事をチームの中で与えられています。
この選手、身体は決して大きくない、ってか小さい(168cm65kgくらい)のですが、滅多にボールを奪われる事が無い。
囲まれても身体の使い方、ボールを置く位置が抜群なのでしょう。
で、僕が凄いと思ったのはシャビが囲まれて、なんとかボールをキープして、見方にパスを出す、、、此処までは能力の高い選手なら出来るのです。
でも、結局は囲まれてる訳ですのでパスを出せてもパスコースは読まれやすいから、相手チームがさらにパスの受け手にプレッシャーを即座にかけて、その後は結構「ごちゃごちゃと」ってか、その後の展開までに時間がかかるチームが殆どなのですが、この試合のバルサは違ってました。
シャビがボールを配給したら、さらにそのボールを受けた選手が簡単にまた違う局面を創るような展開を即座に。。。
これをやられたら相手チーム、この日はマドリーですが走り回ってボール追いかけてるだけ、すなわち「後手後手」を踏む展開に陥るのですね。
確かにシャビは凄い!。
けれど、やっぱりチームとしても今のバルサは凄い。
で、「マドリーキラー」の称号を手にしているエトー(カメルーン代表まだたしか20歳)の的確なトラップ、アフリカン特有の強烈な速さ、ゴールへの臭覚。。。
先のWCでその能力の高さを垣間見る事は出来ていましたが、ここまで強烈なストライカーになってるとは。。。
さらにデコ(ブラジル生まれのポルトガル代表)は巧い事は知ってましたが、この人は、他の選手なら選ばない狭いスペースでも躊躇なく走り込み、的確な技術を持ってして完全に自分のボールとして扱える、故に「おいおい、そんな狭い所走り込んで、ん?そんなところに走り込んだデコにパス出しても、、、ん?おいおい!?おお!!」って。
ここでも感じたのはそんな「デコ」に対してバルサのチームメイトはきっとみんな解ってるんでしょうね。「デコなら狭さは関係ない」って。
だから狭いパスに走り込み、ボールを受けたデコを「観てる選手」はいない。
そのデコからまたボールが出てくる事を予測して周りの選手がスペースを探し、見つけたスペースへ素早く移動していました。
勿論、巧い選手なら一試合に数回は出来るプレーです。デコだけではなくね。
けれど、この日のデコは何度も何度もそれが「得意なプレー」で在るように。。。
ま、実際得意なのでしょうけれど(笑。
マドリーのDFはかなり引っ掻き回されてました。
だって、その狭いスペース狙いが実行されてるエリアは「危険地帯」、ゴールエリア付近のマドリーDFが密集しているエリアですから、そんなところに入り込まれてボールを受けても奪われる事無くよりゴールに近づいて行くのですもの。
たまったもんじゃないでしょうね。
で、やはりこの人の登場でしょう!ロナウジーニョ!。
試合前に選手の入場する廊下の映像が流れていましたが、他の選手が気合いの入った良い表情、凛々しくも逞しい表情を魅せる中、ロナウジーニョはメッチャ嬉しそうに笑顔で飛び跳ねて気合いを示してた。。。
結構な試合を観てきましたが、本当にこの人は嬉しそうな表情をしますね〜。
僕の記憶の中にはこんな選手はいませんでした。
観てるこっちが「ワクワク」するんですよ。
人間、やっぱ笑顔が一番!(話ずれてますね)。
で、もうね〜、この人は巧い!速い!決定的!。
超絶個人技と妙なリズム感、それを良く知ってる選手とのコンビネーション、コラボレーション、サッカーファンにはテンプテーション!。
たまりません!!!。
シュートが外れようが、味方とのコンビが少しずれようが、倒されようが、ファウル取られようがとにかく笑顔!。
味方とのコンビネーション確認してる時でも笑顔、笑顔、笑顔。
楽しくって仕方が無いんでしょうね〜。
僕もサッカーしていたので少しは解るのです。
チームで一番巧い(技術だけではなくて)選手が試合中、楽しそうにプレーして、指示も笑顔で出てると、その楽しい気持ちが伝染するんです。
そうなると、みんな楽しんでる訳だから遊び心あふれたプレーが相手チームを混乱させて、結果、こっちのペースになる。
逆に、怒った表情になると、味方選手は「ミスの無いプレー」に偏ってしまう。。。
ミスの無いプレーもその効果は恐ろしくも在ります。
相手が狙いに気が付いてもミスが無いならプレーは綺麗に流れて行きますから。
ジダン、リバウド、ベルカンプ、ネドビェド、ロナウド、デニウソン、アンリ、デルピエロ、レコバ、バッジョ、ハジ、、、巧い選手はいます。
それぞれの選手、とっても「心」躍らされました。
でも、ロナウジーニョほど味方選手全員に多幸感を与える選手、、、僕は記憶に在りません。
近年ではジダンが近い存在でしたが、ジダンにはロナウジーニョほどの「伝染し、みんなも楽しめる」オーラは無かった。
どちらかと言えば「孤高、特別」って雰囲気でした。
勿論、ジダンは僕の中では「異次元」な超特別な選手で今も在り続けてるのですけれどね。
ロナウジーニョはきっと「生まれながらのリーダーシップ」も備わってる。
「楽しむ」事にかけては。
今のバルサ、全てが巧く行っています。
個人プレーも結果的にチームプレーに繋がり、チームプレーは個人プレーを巧く引き出し、、、。
巧くいかなくなった時にはロナウジーニョの「笑顔」がどこまで効果を現すか?と考えましたが、、、後ろには炎の男「プジョル」が構える。。。
しばらく、こんな最高の「メンタル安定笑顔と闘争心バランスサッカー」が続いてくれる事を祈ります。
が、強者どもが夢の後、、、マドリーですら強さにあぐらをかいて守備的MFを重要視する事を忘れて、ジダンのファンタジーを殺してしまったのですから。
ってか、昨シーズン前半まではバルサが補強なんかも後塵被ってたのに、時代の流れは確実だね。

イタリアには首都ローマ勢と北イタリアとのライバル心、ミラノ同士のミラノダービー、ローマダービーも勿論。
イングランドはロンドンダービーとマンU、アーセナルの超ライバル対決。
日本は、、、やっぱり浦和レッズのみがダービーの資格を備える。
全てはサポーターと歴史が要素、、、。
横浜FCがもっと盛り上がって横浜ダービーなんて良いでしょうね〜。
此処、京都は、、、。
元々都対現都の「都ダービー」なんて良いかしら〜とか考えるも、速くても再来年か。。。
う〜ん、やっぱりスタジアムに駄目駄目サンガ観に行くより部屋で海外サッカー観る方が楽しそうだ(虚。
誰か京都にもう一チーム創ってくれないかね〜?。
「下京繁栄会」なんて名で。。。
by trequartista5 | 2004-11-25 15:15 | サッカー スポーツ
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